刺繍の種類

刺繍と一口に言っても色々な種類があります。クロスステッチ、ニードルポイント、刺し子、ヨーロッパ刺繍、ビーズ刺繍、スウェ―デン刺繍、日本刺繍など世界各地にそれぞれの技術が伝わっています。花や鳥、動物、イニシャルなどモチーフも色々です。日本刺繍の代表と言えば着物に施されている美しいものがあります。クロスステッチやニードルポイント、ヨーロッパ刺繍などは手芸本やキットなども多く手芸店でも良く見かけます。これからクラフトを何か始める方には、昔からあるクラフトで針と糸が持てれば誰にでもできる点で「刺繍」はおすすめしたいもののひとつです。

伝統的なものから流行りのクラフトとして本を出す人気作家さんの刺繍まで、いくつかある中からご紹介してまいります。

クロスステッチ

古代ビザンチン時代のトルコからはじまりイタリア、ヨーロッパ、世界へと広がって行った古い歴史がある刺繍がクロスステッチです。簡単なのでお子さんにも刺すことができます。用意するものは刺繍糸、クロスステッチ針(先が丸い)、クロスステッチ用の布です。マス目を数えながら2本の糸をクロスさせてxになるように刺していきます。なので図案の下書きはしません。初心者はキットを手に入れて小さな作品から始めてみるのが良さそうです。シンプルな刺し方ですがやはり作り方説明の付いているキットを選ぶと安心です。簡単に作品が仕上げられれば励みになって、次々に大きな作品が作れるように上達していけるでしょう。

専用布にも大きなマス目のものと小さなマス目のものとがあるので、最初は大きなマス目のもので始める方が簡単でいいようです。

ニードルポイント

専用のキャンバス地にウールの糸を使って刺していくものです。針はクロスステッチ同様に先の丸い針です。初心者はやはりすべて揃ったキットを購入するのがおすすめですが、物によっては図面がプリントがないものもあるので注意が必要です。アメリカ製のものには図面プリントがあり、ヨーロッパ製のものにはそれがないそうですから初心者にはアメリカ製が良さそうです。またニードルポイントを刺すには、歪みを防ぐ為にキャンバス地を押さえておく枠を用意します。刺し方(ステッチ)もアメリカ製とヨーロッパ製ではそのキャンバス地の違いによりハーフクロスステッチ、コンチネンタルステッチ又はバスケットウイーブと違えています。

1色刺繍

その名の通り1色の刺繍糸だけを使って作品を刺していくものです。刺繍作家の樋口愉美子さんという方が作る作品には、ブルーの生地にピンクの糸でモチーフを刺したり、白地に美しいブルーを刺したりするものがあります。シンプルですが決まるのです。モチーフのデザインも温かみがあり大変人気で、他に2色刺繍、3色刺繍もあるようですが、初心者には1色ならハードルが下がって始めやすいです。それなのに上品で可愛い図案だから小さな作品でも、ちょっと刺すだけで素敵に仕上がります。2色刺繍、3色刺繍など他の作品の多くに使用されるウールの糸は普通の刺繍糸よりも太いので、花や動物のモチーフはふっくらと仕上がり温もりを感じさせてくれ大人女子も夢中になります。著作本「WOOL STITCH」に掲載されている作品が作れる刺繍キットも販売されています。